新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、サービス業の店の営業制限が続くベトナムでは
生活が苦しくなっている人を支援しようと
街角に無料でコメを提供する自動配給機が登場しました。

この支援活動は、感染対策の影響でベトナムでも失業者が出始めていることから、現地の企業関係者が始めました。

首都ハノイの街角には11日、銀行のATM=現金自動預け払い機になぞらえて、コメのATMと呼ばれる自動配給機が登場しました。

この機械はペダルを1度踏むとタンクからパイプを通じて3キロのコメが出てくる仕組みで
集まった人たちは機械の前に2メートル間隔で列を作り、順番にコメを受け取っていました。
顔認証システムで1人1日1回までとなっています。

支援グループによりますと、これまでにおよそ10トンのコメを確保したということですが
活動に賛同する人からコメの寄付が相次いでいるということです。

営業を休止しているバイクタクシーの運転手は「人々の暮らしを気にかけるこの活動はすばらしいです。今は稼ぎがなく食べるものがないので、安心できました」と話していました。

支援活動を始めた書店の経営者は「私も以前は貧しかったので苦しさが分かります。
社会の一員として、仕事を失い、収入がなくなった人を支援していきたいです」と話していました。